プロンプトエンジニアになるには、①学習方法を決める→②必要スキルを習得→③ポートフォリオを作成→④求人を探す、の4ステップで進めます。未経験・文系からでも目指せる職種であり、年収600〜1,000万円が狙える将来性の高いキャリアです。
この記事でわかること:
- プロンプトエンジニアになるための具体的な4ステップ
- 必要なスキル7選とおすすめ資格3選
- 年収相場・将来性・キャリアパスの実態
「プロンプトエンジニアになりたいけど、何から始めればいいかわからない」「未経験でも本当になれるの?」と悩んでいませんか?
ChatGPTやGeminiなどの生成AIが急速に普及し、AIに最適な指示(プロンプト)を出せる「プロンプトエンジニア」の需要が高まっています。総務省の「令和7年版 情報通信白書」によると、日本企業の生成AI活用率は55.2%に達し、今後も拡大が見込まれています。
一方で、プロンプトエンジニアは比較的新しい職種のため、「どうやって目指せばいいか」の情報がまだ少ないのが現状です。具体的なロードマップを知らないまま独学で進めると、遠回りしたり挫折したりするリスクがあります。
本記事では、未経験からプロンプトエンジニアになるための4ステップを、必要スキルや資格、年収相場とあわせて網羅的に解説します。IT転職を検討中の方、キャリアチェンジを考えている方は、ぜひ最後までお読みください。
プロンプトエンジニアとは?【基本を3分で理解】
プロンプトエンジニアとは、生成AIから最適な回答を引き出すための「プロンプト(指示文)」を設計・改良する専門職です。AIに対する『翻訳者』のような役割を担います。

プロンプトエンジニアの定義
プロンプトとは、ChatGPT(OpenAI社)やGemini(Google社)、Claude(Anthropic社)などの生成AIに入力する「指示文」のことです。たとえば「新商品の紹介文を300文字で書いて」といった文章がプロンプトに該当します。
生成AIは非常に高性能ですが、指示があいまいだと意図した回答を得られません。プロンプトエンジニアは、AIが理解しやすい形式でプロンプトを設計し、ユーザーが求める出力を安定して得られるようにする役割を担います。
従来のエンジニアはPythonやJavaなどのプログラミング言語でシステムを構築しますが、プロンプトエンジニアは「自然言語(日本語・英語)」でAIに指示を出す点が特徴です。
プロンプトエンジニアとプログラマーの違い
両者の違いを表にまとめました。
| 項目 | プロンプトエンジニア | プログラマー |
| 使用する言語 | 自然言語(日本語・英語) | プログラミング言語(Python等) |
| 主な業務 | AIへの指示文の設計・改善 | システム・アプリの開発 |
| 文系からの参入 | 比較的しやすい | やや難しい |
| 必要な学習期間 | 3〜6ヶ月 | 6ヶ月〜1年以上 |
プログラマーがコードでシステムを作るのに対し、プロンプトエンジニアは言葉でAIを操作します。そのため、文系出身者や非エンジニアでも比較的参入しやすい職種といえます。
なぜ今プロンプトエンジニアが注目されているのか?
プロンプトエンジニアが注目される背景には、以下の3つの要因があります。
- 生成AIの急速な普及:OpenAIのChatGPT、GoogleのGemini、AnthropicのClaudeなど、多くの企業が生成AIツールを導入しています
- AI人材の深刻な不足:総務省の「情報通信白書」によると、AI人材の需給ギャップは拡大傾向にあります
- 企業の活用方針の明確化:日本企業の約55%が生成AIを活用する方針を示しています(総務省「令和7年版 情報通信白書」より)
このような背景から、プロンプトエンジニアは「今後需要が伸びる職種」として期待されています。
プロンプトエンジニアの仕事内容とは?
プロンプトエンジニアの主な業務は、「プロンプトの設計」「プロンプトの最適化」「AIモデルの分析」の3つです。

プロンプトの設計
ユーザーの要望を、AIが理解しやすい形式に変換してプロンプトを作成します。たとえば、「商品紹介文を作りたい」という依頼に対して、商品名・特徴・ターゲット層、文字数・トーン、出力フォーマットなどの要素を含むプロンプトを設計します。
プロンプトの最適化
一度作成したプロンプトに改善を加え、回答の精度を向上させます。AIモデルのアップデートやユーザーからのフィードバックを受けて、継続的に調整を行います。同じ意味でも表現を変えるとAIの回答が変わることがあるため、複数パターンを検証してベストな表現を探します。
AIモデルの分析・評価
さまざまなプロンプトを入力し、AIモデルの傾向や特性を把握します。この分析結果をもとに、より効果的なプロンプトを設計したり、AIモデルのトレーニングに活用したりします。特に自社でAIモデルを開発している企業では、モデルの精度向上に貢献する重要な業務です。
プロンプトエンジニアになるには?【4ステップで解説】
未経験からプロンプトエンジニアを目指すには、「学習方法を決める→スキルを身につける→ポートフォリオを作る→求人を探す」の4ステップで進めます。

STEP1:学習方法を決める
まず、自分に合った学習方法を選びましょう。主な選択肢は「独学(書籍・学習サイト)」と「スクール」の2つです。
| 学習方法 | メリット | デメリット |
| 独学 | 低コスト、自分のペースで進められる | 質問できない、挫折リスクが高い |
| スクール | 講師に質問可、体系的に学べる | 費用が高め(給付金対象あり) |
【やってはいけないこと】独学で「とりあえず触ってみる」だけでは、体系的な知識が身につきません。疑問点を解消できず挫折するリスクが高いため、効率よく確実に学びたい場合は、サポート体制が整ったスクールの活用も検討しましょう。
STEP2:必要なスキルを身につける
学習方法が決まったら、以下のスキルを習得していきます。
- 生成AI・プロンプトエンジニアリングの基礎
- 自然言語処理(NLP)の基礎知識
- Python(プログラミング)の基礎
座学だけでなく、実際にChatGPTやClaudeなどを使ってプロンプトを作成する実践学習が重要です。
STEP3:ポートフォリオを作成する
スキルを習得したら、自分の実力を証明するポートフォリオを作成します。転職や案件獲得の際に、スキルを客観的にアピールする材料になります。
ポートフォリオの例:
- 業務メール自動作成プロンプト
- プレゼン資料の構成案生成プロンプト
- 商品説明文の自動生成プロンプト
実務で使えそうな題材を選ぶと、採用担当者に「即戦力」としてアピールしやすくなります。
STEP4:求人を探す・応募する
ポートフォリオが完成したら、いよいよ求人を探します。主な方法は以下のとおりです。
- 求人サイト:自分のペースで検索・応募できる
- 転職エージェント:書類添削・面接対策・条件交渉をサポートしてもらえる
- クラウドソーシング:副業・フリーランス案件を探せる
【ポイント】「プロンプトエンジニア」で求人が見つからない場合は、「生成AIエンジニア」「AIエンジニア」など関連職種でも検索してみましょう。
プロンプトエンジニアに必要なスキル7選
プロンプトエンジニアには、技術スキルと汎用スキルの両方が求められます。以下の7つを優先的に習得しましょう。

1. プロンプトエンジニアリングスキル
AIに最適な回答を出させるプロンプトを作成・改善するスキルです。具体的で明確な指示を出す力、うまくいかないときに原因を特定して修正する力が含まれます。
2. 生成AI・AIシステムの基礎知識
ChatGPT、Gemini、Claudeなど各AIツールの特徴や、AIがプロンプトから回答を生成する仕組みを理解する必要があります。AIの得意・不得意を把握することで、適切なプロンプト設計ができます。
3. 自然言語処理(NLP)の知識
自然言語処理とは、AIが人間の言葉を分析・理解する技術のことです。AIがどのようにテキストを処理しているかを知ることで、より精度の高いプロンプトを作成できます。
4. プログラミングスキル(Python)
プロンプト作成自体はプログラミング不要ですが、AIモデルのカスタマイズやAPI連携にはPythonが必要です。仕事の幅を広げたい場合は、基礎レベルでも習得しておくとよいでしょう。
5. 言語化力
自分の考えやアイデアを、AIが理解しやすい明確な文章に変換するスキルです。あいまいな表現を避け、具体的に伝える力が求められます。文系出身者が強みを発揮しやすい分野です。
6. 論理的思考力・問題解決力
期待通りの回答が得られないとき、原因を分析し改善策を考える力が必要です。仮説を立て、検証し、改善するというPDCAサイクルを回せる人が活躍しやすいです。
7. ビジネスドメイン知識
クライアントの業界や業務を理解していると、的確なプロンプトを設計できます。マーケティング、カスタマーサポート、資料作成など、さまざまな分野の知識があると重宝されます。
プロンプトエンジニアにおすすめの資格3選
プロンプトエンジニアに必須の資格はありませんが、スキルを客観的に証明できる資格を取得すると、転職・案件獲得で有利になります。
| 資格名 | 受験料(税込) | 試験形式 | 難易度目安 |
| G検定 | 13,200円 | オンライン/会場 | 初級〜中級 |
| Python3基礎試験 | 11,000円 | CBT(会場) | 初級 |
1. G検定(ジェネラリスト検定)
一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が運営する資格です。ディープラーニングをビジネスに活用するための知識を問われます。累計受験者数は17万人を超え、AI関連資格の中でも知名度が高い試験です。
公式サイト:https://www.jdla.org/certificate/general/
2. Python3エンジニア認定基礎試験
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が運営する資格です。Pythonの基礎文法やプログラミングの基本を問われます。経済産業省の「ITスキル標準(ITSS)」にも掲載されています。
公式サイト:https://www.pythonic-exam.com/exam/basic
3. その他のAI関連資格
上記以外にも、E資格(JDLAが運営する上位資格)やAWSの機械学習認定資格など、キャリアアップに役立つ資格があります。まずはG検定やPython基礎試験から始めて、段階的にステップアップするのがおすすめです。
【やってはいけないこと】資格取得だけを目的にしないでください。資格はあくまで「スキルの証明」です。実践経験を積むことを優先し、資格は補助的に活用しましょう。
プロンプトエンジニアの年収・将来性は?
プロンプトエンジニアの年収相場は、会社員で600〜800万円、フリーランスで900〜1,100万円程度です。IT業界平均(約458万円)を大きく上回ります。
年収相場の実態
| 雇用形態 | 年収相場 |
| 会社員(正社員) | 600〜800万円 |
| フリーランス | 900〜1,100万円 |
| 未経験者(スタート時) | 450〜700万円 |
| (参考)IT業界平均 | 約458万円 |
未経験者でも450〜700万円のレンジでスタートできるケースが多く、経験を積むことで1,000万円超えも十分狙えます。
将来性と需要見通し
総務省の「令和7年版 情報通信白書」によると、日本企業の55.2%が生成AIを活用する方針を示しています。生成AIの導入が進む中、プロンプトエンジニアの需要は今後も高まる見通しです。
ただし、AIの技術進化は速いため、常に最新情報をキャッチアップし続ける必要があります。「学び続ける姿勢」がある人ほど、長く活躍できる分野です。
プロンプトエンジニアのキャリアパスは?
プロンプトエンジニアとして経験を積んだ後、AIエンジニアやデータサイエンティストへステップアップする道があります。
AIエンジニアへのステップアップ
AIエンジニアは、AIシステムの開発・運用を担当する職種です。プロンプトエンジニアとして培ったAIの知識を活かしつつ、機械学習やディープラーニングのスキルを追加で習得することで、キャリアチェンジが可能です。
データサイエンティストへの転身
データサイエンティストは、AIや統計学を活用してデータ分析を行う職種です。プロンプトエンジニアとしてAIモデルの分析経験があれば、データ分析スキルを深めることでキャリアチェンジできます。
まとめ:プロンプトエンジニアは未経験からでも目指せる
プロンプトエンジニアになるには、以下の4ステップで進めましょう。
- 学習方法を決める(独学 or スクール)
- 必要なスキルを身につける(AI基礎、NLP、Python)
- ポートフォリオを作成する(実務に近い題材で)
- 求人を探す・応募する(エージェント活用も検討)
プロンプトエンジニアは、未経験・文系からでも目指せる将来性の高い職種です。年収600〜1,000万円が狙え、AI市場の拡大とともに需要も増加しています。
「独学で挫折しないか不安」「効率よくスキルを身につけたい」という方は、サポート体制が整ったプログラミングスクールや転職エージェントの活用を検討してみてください。
よくある質問(FAQ)
- 未経験・文系でもプロンプトエンジニアになれますか?
- はい、なれます。プロンプトエンジニアは「言語化力」が重要な職種であり、文系出身者が強みを発揮しやすい分野です。基礎から学べるスクールも多いため、IT未経験でも挑戦可能です。
- どのくらいの期間でプロンプトエンジニアになれますか?
- 学習ペースによりますが、3〜6ヶ月が目安です。スクールを活用すれば、体系的に学べるため効率的に習得できます。独学の場合は、6ヶ月〜1年程度を見込んでおくとよいでしょう。
- プログラミングスキルは必須ですか?
- プロンプト作成自体にはプログラミングは不要です。ただし、AIモデルのカスタマイズやAPI連携を行う場合はPythonスキルが必要になります。仕事の幅を広げたい場合は、基礎レベルでも習得しておくとよいでしょう。
- プロンプトエンジニアの年収相場はどのくらいですか?
- 会社員の場合、600〜800万円が相場です。フリーランスの場合は900〜1,100万円も可能です。未経験者でも450〜700万円でスタートできるケースが多く、IT業界平均(約458万円)を上回ります。
- プロンプトエンジニアの将来性はありますか?
- はい、将来性は高いと考えられます。総務省の調査によると、日本企業の55%以上が生成AIを活用する方針を示しており、需要は増加傾向にあります。ただし、AI技術の進化は速いため、継続的な学習が必要です。
- どんな資格を取得すれば有利ですか?
- G検定(日本ディープラーニング協会)、Python3エンジニア認定基礎試験がおすすめです。ただし、資格より実践経験を優先することが重要です。
- プロンプトエンジニアとAIエンジニアの違いは何ですか?
- プロンプトエンジニアは「自然言語でAIに指示を出す」ことに特化しています。AIエンジニアは「AIシステムの開発・運用」を担当し、プログラミングスキルがより重視されます。プロンプトエンジニアからAIエンジニアへステップアップする道もあります。
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