「なんであの人、わざとゆっくり仕事して残業代を稼いでるの?」――生活残業をする同僚にむかつく気持ちは、真面目に働く人なら当然の感情です。
生活残業とは、実際には業務上の必要がないにもかかわらず、生活費を稼ぐ目的で意図的に残業時間を引き延ばす行為のことです。パーソルキャリア(doda)の2025年調査によると、日本のビジネスパーソンの月平均残業時間は20.6時間ですが、その中には生活残業が含まれているケースも少なくありません。
この記事では、生活残業にむかつく5つの理由、あるある行動パターン7選、だらだら残業する人の心理、イライラへの具体的な対処法5選、そして企業側ができる対策までを、厚生労働省の統計や専門家の知見に基づいて徹底解説します。読み終わる頃には、生活残業へのイライラを建設的に解消するための具体的なアクションが見つかるはずです。
そもそも生活残業とは?意味と仕組みをわかりやすく解説
生活残業とは、生活費を稼ぐ目的でわざと残業時間を引き延ばす行為のことで、基本給の低さや残業申請の甘さが主な原因です。
生活残業の定義と具体例
生活残業とは、業務上の必要がないにもかかわらず、残業代を得る目的で意図的に勤務時間を引き延ばす行為を指します。通常の残業が「仕事が終わらないから残る」のに対し、生活残業は「残業代を稼ぐためにわざと残る」という点で本質的に異なります。
生活残業の具体例としては、以下のようなパターンが挙げられます。
- 翌日に回せるタスクをあえて定時後に着手する
- 日中の業務ペースを意図的に落とし、定時内に終わらないよう調整する
- 残業時間中にネットサーフィンやスマホ操作で時間を消費する
- 同僚との雑談を長引かせ、就業時間を引き延ばす
ワークポートの調査では、46.2%のビジネスパーソンが「意図しない残業を強いられた経験がある」と回答しています。生活残業は本人だけの問題ではなく、周囲の社員にも影響を及ぼす職場全体の課題です。
生活残業が発生する3つの原因
生活残業が職場で発生する原因は、主に以下の3つです。
- 基本給の低さ: 国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は478万円ですが、正社員以外の平均は206万円にとどまります。基本給だけでは生活費を賄えない場合、残業代に依存する構造が生まれます。
- 残業申請制度の甘さ: 残業の事前申請制度がない、またはあっても形骸化している職場では、生活残業が発生しやすくなります。上司のチェックが機能しないと、不必要な残業が見過ごされてしまいます。
- 残業を美徳とする職場文化: 「長く働くこと=頑張っている」という旧来型の評価基準が残っている職場では、残業すること自体が暗黙のうちに推奨される空気があります。厚生労働省の働き方改革特設サイトでは、残業時間の上限は原則として月45時間・年360時間と定められていますが、この規制を意識していない職場も少なくありません。
生活残業は個人の問題だけでなく、制度設計や職場文化に根ざした構造的な問題でもあるのです。残業の定義やガイドラインを正しく理解することが、問題解決の第一歩になります。
生活残業する人にむかつく5つの理由
生活残業にむかつく最大の理由は、真面目に働く人が不公平感を感じるからです。残業代の格差、帰りにくい雰囲気、業務の押し付けが怒りの原因です。
残業代で給料に差が出る不公平感
生活残業にむかつく最も大きな理由は、同じ仕事量なのに手取り額に差が出ることです。たとえば、月20時間の生活残業をした場合、時給2,000円換算で月4万円、年間48万円もの差額が生まれます。
真面目に定時で仕事を終わらせる人ほど手取りが少なく、だらだら残業する人の方が収入が多いという逆転現象は、職場の不公平感を強く感じさせます。ワークポートの調査でも、66.6%が「残業は評価に繋がらない」と回答しており、残業代目当ての行為に対する反感は広く共有されています。
帰りたいのに帰れない雰囲気を作られる
生活残業者が職場に居残ることで、定時退勤しづらい空気が生まれることも大きなストレス要因です。「まだ残っている人がいるのに自分だけ帰るのは気まずい」という心理的プレッシャーは、特に若手社員にとって深刻です。
パーソル総合研究所と立教大学・中原淳教授の共同研究「希望の残業学」では、長時間労働の習慣は「感染」のメカニズムで組織内に広がることが明らかになっています。1人の生活残業者の存在が、チーム全体の退勤時間を遅らせる原因になるのです。
他人の仕事を押し付けられる
生活残業者が効率の悪い働き方をすることで、その人の未完了タスクを周囲がカバーしなければならないケースも少なくありません。本来は定時内に終わるはずの業務が滞り、結果としてまじめに働く社員に負荷が集中します。
「なぜ自分が尻拭いをしなければならないのか」という不満は、生活残業にむかつく感情を一層強めます。業務の偏りを放置すれば、優秀な社員ほど先に離職するリスクも高まります。
チーム全体のモチベーションが低下する
生活残業が横行する職場では、チーム全体のモチベーションが低下します。日本生産性本部の「労働生産性の国際比較2025」によると、日本の時間当たり労働生産性は60.1ドル(5,720円)でOECD加盟38か国中28位です。生活残業のような非生産的な労働が、日本の生産性低迷の一因になっていると考えられます。
「頑張っても報われない」という空気は、チーム全体の士気を確実に蝕みます。やる気のある社員ほど、こうした職場環境に強いストレスを感じるものです。
会社が生活残業を放置していることへの不信感
生活残業の問題を把握しながら対策を講じない会社への不信感も、むかつく気持ちの大きな要因です。ワークポートの調査では、64.6%の人が「勤務先の残業対策は不十分」と回答しています。
管理職が問題を黙認している、人事部が相談しても動かないといった状況が続くと、「この会社は自分を守ってくれない」という不信感が強まります。生活残業にむかつく感情は、実は組織の管理体制への不満でもあるのです。
生活残業する人のあるある行動パターン7選
生活残業する人には「定時後に急に忙しそうにする」「おしゃべりで時間を稼ぐ」「残業代目当ての発言をする」など共通の行動パターンがあります。
職場で「あの人、また生活残業してるな」と感じる瞬間は、意外と共通しています。以下の7つのあるあるパターンに心当たりがないか、チェックしてみてください。
定時を過ぎると急に忙しそうにする
日中はゆっくり仕事をしているのに、定時のチャイムが鳴った途端にキーボードを叩き始める人がいます。午前中はぼんやりしていたのに、18時を過ぎた瞬間に急にPCに向かう姿は、周囲から見ると不自然そのものです。
「どう見ても日中にできたよね?」という周囲の冷めた視線に気づいていないのか、あるいは気にしていないのか。このパターンは生活残業の最も典型的な行動です。
雑談やおしゃべりで時間を稼いでいる
業務時間中に長い雑談を繰り返し、トイレ休憩が異常に長く、コーヒーを入れに行くたびに15分以上戻ってこない。こうした行動の積み重ねで就業時間を引き延ばし、結果として残業時間に突入するパターンです。
本人に「サボっている」という自覚がないことも多く、指摘しづらい厄介なケースでもあります。
「残業代が出るからいいじゃん」と公言する
残業代目当てであることを隠そうともしない人もいます。「残業代が出るんだからいいじゃん」「今月はもう少し稼ぎたいんだよね」といった発言は、真面目に定時退勤している同僚の士気を著しく低下させます。
こうした発言が職場で容認されている環境自体に問題があるとも言えます。仕事をしていないのに報酬を得る構造は、「社内ニート」問題にも通じる深刻な職場課題です。
やっているアピールだけは一人前
PCを開いて画面を見つめているだけ、同じ書類を何度も見返しているだけ。実際の成果はほとんどないのに、「残業して頑張っている」アピールだけは一人前という人もいます。
こうしたパフォーマンスは上司の目には「頑張っている」と映ることもあり、成果を出して定時退勤する人より評価される逆転現象が起きることすらあります。
結局こちらが手伝うハメになる
生活残業者の業務が滞ると、その皺寄せは周囲に及びます。「この書類、明日の朝までに必要なんだけど…」と締切間際に泣きつかれ、結局こちらが手伝うハメになるパターンは、むかつく度合いが特に高いあるあるです。
自分の残業代は増えないのに、相手の生活残業のために余計な仕事を引き受ける理不尽さは、強い不満の原因になります。
ながら仕事でスマホを触っている
残業時間中にスマホでSNSをチェックしたり、ネットショッピングをしたり、動画を見たりしている人もいます。PCの前に座ってはいるものの、実際にはほとんど業務をしていない状態です。
こうした「ながら仕事」は残業代の不正請求に近い行為ですが、明確な証拠がないと指摘しにくいのが現実です。
上司がいない時だけサボる
上司がフロアにいる時は集中して仕事をし、上司が離席した途端にリラックスモードに切り替わる人もいます。上司の前では「残業して頑張っている姿」を見せつつ、不在時にはペースを大幅に落とす使い分けの巧みさには、周囲も呆れるしかありません。
このパターンは上司が気づきにくいため、問題が長期化しやすい傾向があります。
だらだら残業する人の心理とは?生活残業する5つの動機
生活残業する人の心理には、経済的理由(基本給の低さ)、評価への期待、帰宅回避、習慣化、混雑回避の5つの動機が存在します。
生活残業にむかつく気持ちを抱えつつも、「なぜあの人は生活残業をするのか?」を理解することは、ストレスを軽減する手がかりになります。だらだら残業する人の心理的な動機は、主に以下の5つに分類できます。
基本給が低く残業代で生活費を補填したい
生活残業の最も一般的な動機は、経済的な切迫感です。国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、正社員の平均給与は545万円ですが、非正社員の平均は206万円にとどまります。
基本給だけでは家賃・光熱費・食費などの生活費を賄えない場合、残業代が「生活の命綱」になってしまいます。月20時間の残業で約4万円、年間48万円の差は、生活水準に直結する金額です。経済的理由による生活残業は、本人を責めるだけでは解決しない構造的な問題でもあります。
残業=頑張っていると評価されると思っている
「残業している人=仕事に熱心な人」という誤った認識が、生活残業の動機になっているケースもあります。日本の職場文化には「長く働くこと=努力の証」という暗黙の価値観が根強く残っています。
ワークポートの調査では66.6%が「残業は評価に繋がらない」と回答していますが、一部の職場では依然として残業量が人事評価に影響するケースも存在します。こうした環境では、定時退勤する人より残業する人の方が「頑張っている」と見なされてしまうのです。
家に帰りたくない・帰っても暇
家庭環境の問題や孤独感から、職場に居残ることを選ぶ人もいます。「家に帰っても一人でやることがない」「家族との関係がうまくいっていない」といった事情を抱え、職場の方が居心地がよいと感じるケースです。
こうした心理的動機は経済的動機と比べて周囲から見えにくく、本人も自覚していないことがあります。ただし、周囲に迷惑をかけている事実は変わらないため、理解はしつつも問題として対処する必要があります。
残業が習慣化して違和感がない
長年にわたり残業を続けてきた結果、「定時で帰ること」自体に違和感を覚えるようになっているケースもあります。行動心理学では、繰り返された行動は無意識の習慣となり、本人にとっては「普通」の状態になることが知られています。
「みんな残ってるから自分も残る」「18時に帰るなんて早退みたいで落ち着かない」という感覚は、残業文化が内面化された状態です。この習慣を変えるには、個人の意識改革だけでなく、組織的な働きかけが不可欠です。
通勤ラッシュを避けたい
残業の動機として見落とされがちなのが、通勤ラッシュの回避です。定時の17時〜18時台に退勤すると満員電車に巻き込まれるため、1〜2時間ずらして退勤するという合理的な判断から生活残業に発展するケースがあります。
この場合、本人には「サボっている」という自覚が薄いことが多く、「混雑を避けているだけ」と考えています。フレックスタイム制やリモートワークが導入されていない職場では、こうした動機が生まれやすい傾向にあります。
生活残業にむかつく時の対処法5選|イライラ解消法
生活残業にむかつく時は、心理的距離を取る・自分の業務効率に集中する・上司や人事に相談するの3ステップが効果的です。
生活残業する同僚を直接変えることは難しいですが、自分自身のストレスを減らし、状況を改善するための具体的なアクションは存在します。以下の5つの対処法を、優先度の高い順に紹介します。
心理的距離を取り「他人は他人」と割り切る
生活残業にむかつく感情を軽減する最も即効性のある方法は、心理的距離を取ることです。「あの人の行動は、自分にはコントロールできない領域のことだ」と認識することで、イライラを手放しやすくなります。
具体的には、以下の思考パターンを意識してみてください。
- 「他人の残業時間は自分の問題ではない」と意識する
- イライラを感じたら、深呼吸して3秒間思考を止める
- 相手の行動ではなく、自分の成果に意識を向ける
厚生労働省の「こころの耳」では、職場のストレスに対する「5分でできるストレスセルフチェック」が無料で提供されています。まずは自分のストレス状態を客観的に把握することが大切です。
自分の業務効率に集中して定時退勤する
他人を変えることは難しくても、自分の行動は変えられます。自分の業務効率を高め、定時退勤を徹底することで「自分は自分のやり方で成果を出す」という軸を持つことが重要です。
業務効率を高めるための具体的なアクションは以下の通りです。
- 朝一番にその日のタスクを優先度順にリスト化する
- 集中力が高い午前中に重要な業務を完了させる
- 30分単位でタイムブロッキングし、ダラダラ作業を防ぐ
- 定時10分前に翌日のタスクを整理し、区切りをつける
定時退勤を続けることで「この人は定時で帰る人」という認識が職場に定着し、帰りにくい雰囲気に流されにくくなります。
信頼できる上司や人事に相談する
心理的な対処だけでは解決しない場合、信頼できる上司や人事部門への相談が有効です。相談する際のポイントは以下の3ステップです。
- 事実を具体的に伝える: 「Aさんが毎日21時まで残っているのに成果物が少ない」など、感情ではなく客観的事実を伝える
- 業務への影響を説明する: 「チーム全体の退勤時間が遅くなっている」「業務の偏りが生じている」など、組織への影響を具体的に示す
- 改善案を提案する: 「残業の事前申請制を導入してはどうか」など、建設的な提案を添える
「生活残業する人がむかつく」という感情をそのまま伝えるのではなく、組織の課題として冷静に報告することが効果的です。
社内の評価制度や残業ルールを確認する
自社の就業規則や残業に関するルールを正確に把握することも重要な対処法です。以下のチェックリストで確認してみましょう。
- ▢ 残業の事前申請制度はあるか?
- ▢ 残業時間の上限は設定されているか?
- ▢ 人事評価は成果ベースか、時間ベースか?
- ▢ ノー残業デーは実施されているか?
- ▢ 残業に関する相談窓口は設置されているか?
制度が存在するのに運用されていない場合は、その事実を上司や人事に伝えることで改善のきっかけになります。
転職・副業で環境を変えることも選択肢
生活残業が蔓延する職場環境を個人の力で変えることには限界があります。上司に相談しても改善されない、会社全体の体質として定着している場合は、転職や副業で環境を根本的に変えることも視野に入れましょう。
転職を検討すべき判断基準は以下の3点です。
- 生活残業の問題を上司・人事に相談しても3か月以上改善されない
- 生活残業への不満が自分のメンタルヘルスに影響している
- 成果ベースの評価制度がある企業で働きたいと感じている
経済産業研究所(RIETI)の実証分析によると、週55時間以上働く人はメンタルヘルス疾患のリスクが有意に高まることが明らかになっています。心身の健康を守ることが最優先です。仕事のストレスで疲れた時の対処法と転職のポイントも参考になるでしょう。
生活残業をやめさせる方法|企業・組織ができる対策
**生活残業をやめさせるには、残業事前申請制の導入・成果ベース評価への転換・ノー残業デーの設定が有効な施策です。**
個人の対処だけでなく、企業や組織として生活残業を根本的に解決するための施策も重要です。厚生労働省の「時間外労働削減好事例集」では、具体的な成功事例が紹介されています。
残業事前申請制を導入する
生活残業をやめさせる最も効果的な施策は、残業の事前申請制度の導入です。残業する際に上司の事前承認を必須とすることで、不必要な残業を構造的に排除できます。
| 項目 | 申請制なし | 事前申請制あり |
| 残業の発生 | 自己判断で自由 | 上司承認が必要 |
| 不要な残業 | 発見しにくい | 事前にチェック可能 |
| コスト管理 | 把握困難 | 予算内で管理可能 |
| 従業員の意識 | 残業が当たり前 | 定時退勤が基本 |
成果ベースの人事評価制度に見直す
残業時間の長さではなく、業務の成果で評価する人事制度への転換も、生活残業を減らす有効な方法です。
| 評価基準 | 時間ベース評価 | 成果ベース評価 |
| 評価対象 | 勤務時間の長さ | 達成した成果 |
| 生活残業への影響 | 助長する | 抑制する |
| 従業員のモチベーション | 時間を消費する方向 | 効率化する方向 |
| 生産性 | 低下しやすい | 向上しやすい |
成果ベースの評価制度を導入することで、「残業=頑張っている」という誤った認識を組織全体で是正できます。評価基準を明確にし、定時退勤しても高い成果を出す社員が正当に評価される仕組みが必要です。
ノー残業デーの導入と職場文化の改革
ノー残業デーの導入は、生活残業を含む不要な残業を削減するための入り口として効果的です。厚生労働省の働き方改革特設サイトでも、残業削減の具体的施策として推奨されています。
ノー残業デーを成功させるためのポイントは以下の通りです。
- 全社一斉実施: 一部署だけでなく全社的に実施し、「帰りにくい雰囲気」を排除する
- 管理職が率先退勤: 上司が先に帰ることで、部下も定時退勤しやすくなる
- 強制力を持たせる: オフィスの消灯・施錠を定時に実施するなど物理的な対策も併用する
- 効果測定を行う: 導入前後の残業時間・生産性を比較し、継続的に改善する
公務員特有の職場ストレスと対処法でも解説していますが、特に公務員の職場では残業文化が根強い傾向があり、組織的な取り組みが不可欠です。
生活残業を続けた人の末路とは?
生活残業を続けた人は、スキルが停滞し市場価値が低下するため、リストラ対象になりやすく転職でも不利になるリスクがあります。
生活残業にむかつく気持ちを抱えている方にとって、「生活残業を続けた人はどうなるのか」は気になるポイントでしょう。結論として、生活残業を続けた人には深刻なキャリアリスクが待っています。
スキルが停滞し市場価値が低下する
生活残業を続けることの最大のリスクは、スキルの停滞です。残業時間を稼ぐことに意識が向くあまり、業務効率化やスキルアップへの意欲が失われていきます。
帝国データバンクの調査によると、リスキリングに取り組んでいる企業はわずか8.9%にとどまりますが、転職市場では「即戦力」としてのスキルが重視される傾向が年々強まっています。生活残業で時間を浪費している間に、同年代の社員はスキルアップを進めており、市場価値の差は開く一方です。
リストラ・人員整理の対象になりやすい
働き方改革関連法(正式名称: 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律、2019年4月施行)により、残業の上限規制が厳格化されました。企業が人件費削減や残業時間の適正化に取り組む際、生活残業者は真っ先にリストラ候補に挙がります。
残業時間が長いにもかかわらず成果が少ない社員は、客観的なデータで「非効率な人材」と判断されやすいのです。特にDX推進で業務の可視化が進む企業では、生活残業のごまかしが通用しなくなっています。
転職市場での評価が低くなる
転職市場では、在職期間中にどのような成果を出したかが評価されます。「残業を月40時間していました」は、転職面接で有利に働くどころか、業務効率の低さを疑われる要因になります。
成果ベースの評価が主流になりつつある現代の転職市場では、「限られた時間で最大の成果を出せる人材」が求められています。生活残業で時間を浪費してきた人は、具体的な成果やスキルをアピールできず、転職活動で苦戦するリスクが高まります。
まとめ|生活残業にむかつく気持ちは正当、適切な対処で乗り越えよう
生活残業にむかつく感情は当然のことです。心理的距離を取りつつ、上司や人事への相談、必要なら環境を変える行動が解決の鍵になります。
この記事のポイントを整理します。
- 生活残業とは: 生活費を稼ぐ目的で意図的に残業を引き延ばす行為。基本給の低さ・申請制度の甘さ・職場文化が主な原因
- むかつく理由: 残業代の不公平感、帰れない雰囲気、仕事の押し付け、チーム士気低下、会社の放置
- あるある行動: 定時後に急に忙しくなる、おしゃべり時間稼ぎ、残業代目当て発言、やっているアピールなど7パターン
- だらだら残業の心理: 経済的理由、評価期待、帰宅回避、習慣化、通勤ラッシュ回避の5つの動機
- 対処法: 心理的距離を取る、業務効率に集中、上司に相談、制度確認、転職検討の5ステップ
生活残業にむかつく気持ちを抱えたまま我慢し続ける必要はありません。まずは自分のストレス状態を把握し、できることから一つずつ行動に移してみてください。
- 自分のストレス状態が心配な方は、厚生労働省「こころの耳」の無料セルフチェックを活用しましょう
- 職場の人間関係全般に悩んでいる方は、職場で心を開かない人との接し方も参考になります
- 転職を視野に入れている方は、仕事の悩みに関する記事一覧から関連情報を探してみてください
よくある質問(FAQ)
- 生活残業する人にイライラする理由は?
-
生活残業にイライラする主な理由は3つあります。同じ仕事量なのに残業代で給料に差が出る不公平感、生活残業者がいることで定時退勤しづらい雰囲気が職場に生まれること、そしてチーム全体のモチベーションが低下することです。真面目に働く人ほど強い不満を感じる傾向にあります。
- 生活残業をやめさせる方法はある?
-
生活残業をやめさせるには、組織的な対策が有効です。残業の事前申請制度を導入する、成果ベースの人事評価制度に転換する、ノー残業デーを全社的に実施するの3つが代表的な施策です。伊藤忠商事では事前申請制の導入により20時以降の残業を約30%から約5%に削減した実績があります。
- だらだら残業する人の心理とは?
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だらだら残業する人の心理には、基本給の低さを残業代で補填したい経済的理由、残業=頑張っていると評価されるという思い込み、家に帰りたくないという帰宅回避、長年の残業習慣が当たり前になっている状態、通勤ラッシュを避けたいという混雑回避の5つの動機があります。
- 生活残業が起こりやすい職場の特徴は?
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生活残業が起こりやすい職場には4つの共通点があります。基本給が低く残業代に依存する給与体系、残業の事前申請制度がない(または形骸化している)管理体制、残業=頑張っていると評価される旧来型の職場文化、 political そして管理職が問題を黙認する体制の不備です。
- 生活残業する人への対処法は?
-
生活残業する人への対処法は、心理적距離を取り「他人は他人」と割り切ること、自分の業務効率に集中して定時退勤を徹底すること、信頼できる上司や人事に事実ベースで相談することの3ステップが基本です。それでも改善されない場合は、転職や副業で環境を変えることも有効な選択肢です。